演説の話2
――参議院選挙の話が出ましたが、京都には応援に入られますか?
「ええ、まあ入るでしょう。」(沸き立つもふもふ達)
激戦が予想された京都に福山哲郎さんのために応援に入るとというえだのん。えだふくそろい踏み、しかも誰よりもえだのんを支えてきた福山哲郎の応援である。いけるもんなら見に行きたい。それがもふもふ。
――ぜひ応援に行きたいです。みんなで京都に集まります。
「京都って実は地形や街のつくりが、応援(演説)しにくいんです。全国でも街頭演説会がやりにくい場所ってあるんですよ。京都、仙台…人が溜まれて、人がたくさん流れている場所で人が集まれる場所がない。
京都はせいぜい京都駅なんだけど、京都駅前歩いている人、京都の有権者じゃないからね。」
京都各地での演説の模様(2022年5月・路傍のK子さん撮影)
――京都には、5月4日にも入られましたよね。京都駅での街宣、今日の参加者の中にも見に行った人がいました。
「あれは、街宣の後で京都駅近くの会場での集会だったのと、(全国比例の)つじもっちゃんにとってはどこでもいいので、ということで京都駅だったんだけど、かといって、(その日の)最初にやった四条なんとかみたいな交差点は全ての交差点であんな状態だから。かといって(京都の)公園はみんな文化財だから、公園は使えないし。
仙台も似たような構造で駅前が非常に使いにくい上に、公園として広くて人が集まれる場所は市役所前。これは街の一番はずれで人が流れてないし。すごくやりにくいわけ。」
――逆に、やりやすい街はありますか?
「松山(愛媛県)。松山の坊ちゃん広場は、人が溜まりやすいし、人が流れる場所なので。」
坊ちゃん広場での街頭演説の模様(茸子撮影)
――ここで演説すると気持ちいいという場所はありますか?
「(少し考えて)あー、宇都宮のベルモール前。うちの実家から500m(笑)」
宇都宮ベルモール前での演説の様子(ミエちゃん撮影)
まさにホームグラウンド!ご実家まで声が届いてしまうのではないでしょうか。
――枝野さんが選挙で応援に入られるとき、我々も複数個所での街宣を追いかけることがあります。でも途中で他陣営とのバッティングがあったり、渋滞で途中の個所を飛ばしたりと、追いつけないこともあります。
「(選挙だと)街宣場所が同じになるっていうのはあって、現地でいろいろ(調整)やってたんだと思うけど…。時々ほっとくとね(予定を)組めない選対ってあるよね。地元で一番わかってるはずなのに、この日程どうやっても組めないだろうっていうの。この間は京都で福山事務所、危なかった。同じスタート時間で、最初街頭を3か所やろうとしてたの。」
――追いかけた我々も大変でした。どこをあきらめて先回りしようかとか。結局減ったので両方行こうとか。京都はとにかく道が混みますし。」
「ましてやあの時期(5月連休)観光で、久しぶりににぎわってた」
――京都に限らずですが、全部回るの無理では??っていうコースが組まれていることは結構ありますね。
「あるよね。」
――もったいないですよね
どこかの選挙に応援に入る枝野さんを追いかけるとなれば、電車やバス、自転車、タクシーなどの交通手段も含めていろいろ事前に調べます。知らない街でもさすがにこの日程は車で移動しても難しいのでは?移動時間計算したらここで話せるの何分あるかな?などと思うことも出てきます。
「あのね、選挙本番で応援弁士もいない演説は一か所最大5分ですよ、普通は。私も自分の選挙で大宮駅の東西口以外で30分超える演説はやりません。絶対に。30分超える演説を大宮の東西でやるのも、選挙期間中は8時からしかできないから通勤時間帯終わっちゃうので、選挙中はそれもないから、本当に選挙期間中に2回か3回だけです。
すあとは、私の選挙なら、とにかく自分が選挙区いられて長い時間車に乗れるんだったら、今でも車を止めてから走り出すまで3分。そういう選挙やってましたよ。中堅まで。車流して止めたら私が車から降りてしゃべりだして、そして5分でも2分30秒、でもなくて50秒くらいで喋り終わってそのまま車に乗ったら、慌てて旗をガッとしまって3分で走り出す。」
――それを今もやってらっしゃる?
「それは、だから次の選挙に、今の立場だったらできるかなという話。代表やってたら絶対できない。幹部やってたら絶対できない」
代表をはじめとする幹部の皆さんは総選挙となれば自分の選挙区にはほとんど帰らず、日本全国仲間の応援に奔走することになります。2017年も2021年も、えだのんが自分の選挙区である埼玉5区に戻れたのは本当にわずかな時間でした。
――今何かこう、生き生きとしてますもんね、枝野さん。
「SPさんてありがたい一方で、こんなに地下鉄に乗って自由に動けることが楽しい。」
街頭演説でみていること
――私たちを含め、多くのカメラが枝野さんの一挙手一投足を狙っていますが、レンズが向いているときに気を付けていることはありますか?
「そこは自然体ですね。」
――むしろ目線をくれたりすることはありますね?
「状況によりますよね。聴衆の反応全体をどう把握するかというのがありますから。」
――それができる人とできない人に大きい差があるというか。それができないと自分の言いたいことだけ言って、ライブ感がないというか、対話が生まれないように思います。
最近立憲がやってる青空対話集会は‥
「あれは、私はやらないと公言しています。だって、物言えるのはごく一部の人だから。この中の誰かも言ってたけど、立憲チャンネルなどで事前にネットで質問もらってそれに答えるほうが、だれでも言いやすいよね。」
――あの場で手を挙げてなかなか話せませんよね。
「あの人たちの意見はまさに偏った意見が絶対あるので、僕はあれやってはいけないと思っている、僕は。」
――見ていると、質問3つくらい聞いてから答えるので質問に答えているというよりは一般論述べてそれで終わりになるように思います。
「それに、人が溜まりにくい。一度埼玉で、県連で対話集会やるから一度顔出せって言われたんだけど『全体を対話集会にするのではなくて俺に前半30分しゃべらせろ』といったら、変わって。終わってから、「よかったですーっ」て。初めからそうしろよと。」
――Twitterでもどなたか書いていましたね。枝野さんが来たら人が集まり始めたって
「そのために俺が行くんだろうって。(道行く人の足を止めるため)、どう喋るかってことを29年間やってるわけですよ。自分の選挙も。それから土日とか。平時でも、土日の演説はいかに足を止めさせるか、その先まで聞いてもらうかだし。選挙の本番の時なんかはいかに足止めさせるか。人が集まってるけど、通行人がいないところではあんまり乗りません、正直。箱(屋内の会場のこと)とか、地方だと動員がかかってるとか。そこで自分のモチベーションを上げるのは結構きついです。」
――動員されてる人達というのはわかるんですか?
「(小声で)わかります、わかります。」
わかるんですね。私たちもふもふは動員されているわけではなく・・・自主動員です。
――代表として全国の街頭演説にいらっしゃってましたが、もふもふ党員もそれぞれの地元はもちろん、色々な場所にお邪魔しています。カメラを持っているもふも多いのですが、登壇されたときにはどこにカメラがあるか見つけることはありますか?
「すみません。まずツイッターで事前にわかります。」
(全員爆笑)
「(振り返って後ろに座っていた関田さんに)先乗りしてて現地の状況先に映像送ってもらったりしてねえ?」
もふもふ党員の中には会場設営さえされていない早い時間帯から現場入りしている人もいます。えだのんと秘書役だった関田さんは、現地の警備を担う県警の情報よりも早く、Twitterを見て誰が会場にいるか把握していたとか。我々の情報駄々洩れですね。
――そのツイッターですが、方針変更で実名でという説もがあるようですが?
「そうなるとつぶさなきゃいけないアカウントが、あるんだけど?(笑)」
ど、どれですか?
――では、我々にやめてほしいことはありますか?やめないかもしれませんけど…(笑)
「変なポーズは撮りたくない…」
例えば、「白目むいてー」といった要望のことでしょうか(当然断られたそうです)。多分やめないと思います(笑)
街頭演説を事前告知しない理由
――福山哲郎さんが街頭で殴打されたという事件※がありました。
「はいはい。あれは2日後か3日後には福山さんに加えて辻元(清美)、枝野と狙われやすそうな3人が・・・(注:京都つながるフェスが開催された)。ただし、事前告知をしている集会や街頭演説じゃなければ基本的にあんまり不安は持たないです。事前告知をしているから狙いに来る奴がいる。そうでなければ(絡んでくるのは)単なる通りがかりの酔っぱらいなわけです。あの時、福山さんは事前告知してなかったと思うんです。
だから、事前告知しないんです。申し訳ないですけど。地元の街頭は、事前告知しちゃったらへんな奴が来るんですよ。」
(※)2022年5月2日朝、京都市伏見区で街頭演説をしていた福山哲郎元幹事長と一緒にいた秘書さんが殴打されるという事件が発生。その2日後の5月4日には、辻元清美さんとえだのんが参加する京都での一連の街宣と集会「つながるフェス」が開催された。
――枝野さんご自身も狙われたことというか、実際に危害を加えられたことはありますか?
「それはポジション的に狙われるでしょう。殴られたことはないけれど。まあまあ、地元で酔っぱらいに絡まれたみたいな話はあるけど。
あとは、これもやっぱり(民進党)幹事長時代に、福井で…
防衛ライン突破されて街宣車をよじ登ろうとしたの※。あのくらいから恐怖を感じたので、それは(2016年)参議院選挙の公示前だったんだけど、当時の民進党は、私と蓮舫代表代行だけ民間の警備を付けた。SPさんのOBなんだけど。選挙本番だけは、いてもらうとものすごいありがたい。事前告知の街頭になるから。普段は別にふらふら歩いているよね。」
(※) 2016年6月4日。勝山市内で街頭演説を行っているときに、警備をかいくぐった男が枝野幸男民進党幹事長(当時)他3人が演説中の街宣車によじ登ろうとして取り押さえられる事件が発生した。
えだのんの朝の駅での街頭を見に行きたいという希望を持つ者は多いけれど、事前にいつどこに現れるか分からないので、誰かの目撃証言か、事務所の活動報告か、あるいは一緒に立ってる自治体議員さんの報告ツイートで事後的に知るしかないのです。暴漢許すまじ
――枝野さんは顔が売れてるから街中歩いていたら枝野さんだって気付く人も多いと思いますが、今もそのような怖いなと思うようなことはありませんか?
「それはないですね。面倒くさいなと思うことはありますが…それこそ、コマラジ(狛江市のFM局)の番組に出演したとき、狛江駅降りて箱根そばを探しているときに「枝野さんですよね」って声をかけられて(笑)」
――面倒くさいんですか。いや、枝野さん見つけたら声かけますよね。
「普段はほとんど声かけられない。気づかれているなーとわかることは多いけど、声はかけられないです。防御のためにイヤホンを入れてます。イヤホンを入れてる人には声かけにくいよね。」
だいたいこのときその場にいたもふは「絶対声かける」などといっていましたが、少数派なのかもしれませんね。もし街中でえだのんにばったり遭遇したら・・・声をかけられるか自信がありません。
えだのんの推し話
――ゴールデンウィークに、竹内美宥さんが帰国後初ソロライブで弾き語りをされたと聞いたんですが、その感想を。ファン歴も長いので推し自慢があれば聞きたいです。
「アンコールはアンコールで、しかもワンコーラスですら歌ってないんだよね。ちゃんとこれフルで聞かせろよ、と思った。それが初日の歌そのものは …。 で、ああいうのは独りで行くと後でいろいろとうるさいので、“英才教育”のうまくいった次男を連れて行ったんだけど、その次男が「パパの推しって、やっぱりほんとに歌うまいんだね」って言って帰ってきたっていうのが自慢。」
――移動の時は何を聞いてらっしゃるんですか?
「その時の気分で全然違いますからね。毎日新聞に書かれた通り、とりあえずYOASOBIの『群青』。『群青』の替え歌きちっとこなせるように。で、あいみょんは令和の藤圭子なので、これはちゃんとこなせるように…」
あいみょんは令和の藤圭子、のあたりでついていけなく…
――カラオケは解禁されたって何かの記事に書かれていましたが。
「それは別にあそこで解禁じゃなくて、要するに(新型コロナ感染症に伴う)緊急事態宣言もまん延防止も出ていない時は行ってましたよ。年末年始行ってたし。ちゃんと行ってます。」
ちゃんと?(笑)そういえば2021年の年末にも、お子さんたちとカラオケに行った、というお話をされていたような
「今は『元カレです』(AKB48)をいつ歌いこなせるようになるか。完全に秋元康は今AKBの復活路線。全然乃木坂の曲がダメだもんね。AKBの曲がいいです、新曲は。」
――韓国アイドルに寄せているように思うのですが?
「まあ、韓国をダイレクトにではないような気がするけどね。韓国のメジャーな、要するにトップアイドルのダンスと同じ水準を目指しているけど、ちょっと違うんじゃないかな。それこそ、藤圭子と石川さゆりの違い位はあると思います。」
――先週末に枝野さんがいらっしゃった栃木県連で皆さんとお話をしていたら、「枝野さんは、ももクロ(桃色クローバーZ)が好きみたいですね!」って話になってたんですけど。」
「それは津村(啓介)だってね(笑)
だいたい今ね、宇都宮行ったらね、本当は乃木坂なんですよ。だって賀喜遥香は(栃木出身)」
――賀喜遥香のカレンダー買うんですか?
「買いません、さすがに(笑)。ルッキズムに基づくアイドル推しじゃないから、楽曲推しなんだから。だから今の乃木坂に関心ないわけです。曲が良くないから。賀喜遥香センターの時も全然よくないので。だから高校野球的な推しとしては、せっかく栃木がアイドルでセンター取ったの大島優子以来だっていう話なんだけど、この曲じゃだめだよねっていう。あ、でも「元カレです」のセンター(※)は栃木県(出身)らしいという情報は手に入ったので(ニコニコ)」
※本田仁美さんは栃木県出身
――やはり栃木県出身は気になるんですか
「一応あれ、高校野球。女の子たちの甲子園なので!」
番外編
――なんでそんなに素敵なんですか?